介護職員の日記
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介護職員の心の葛藤やストレスは文章を書くことで発散できる

hisashi_kaigo
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文章を書くと、思考が客観的になって冷静になれるんです。

たとえば、怒っていることや悲しいことがあった場合。

自分の頭の中で考えていると、思考がぐるぐる回ってしまいますよね。

そんな時は、ノートに「何で」「どんな感情なのか」を書いてしまうんです。そうすると思考は自分の頭の外に取り出していることになるので、冷静に判断できるっていうわけです。

寿(ひさし)
寿(ひさし)

こんにちは、のざき寿(ひさし)といいます。デイサービスの介護職員で、もとお笑い芸人をしておりました。

介護現場ではね、なにかとストレスの溜まることも多いんですよ。

たとえばね、介護現場って忙しいですから、スタッフ間の指示だったりとかが命令口調になったりとかしてね、そりゃもうカチンとくることもあるんです。

利用者さんと接していてもね、思い通りにならないこともたくさんあって。利用者さんであるおじいちゃん・おばあちゃんは基本的には優しいんですけどね、

中には頑固な方がいたりとか、愚痴を言う方とかも当然いるんですよ。そりゃ人間ですから、ましてや80年くらい生きてきた方達ばっかりなのでね、価値観もガッチガチに固まってってね。

もう、思い通りに作業が進まなくてイライラ。なんてことは、いつものことなんですけどね。

イライラしたままだとね、いい仕事はできないですから。イライラを持ち帰ったとしても、解消する方法を身に付けておけばいいんですけどね。

そのひとつの方法が「文章を書く」ということなんですね。

ぼくは文章を書くことでストレスを癒していますが、好きなものを食べたりカラオケにいったりとかでも全然いいですからね。

のざき寿(ひさし)
のざき寿(ひさし)
デイサービス介護職員
Profile
デイサービスの介護職員として働く、元よしもとの元お笑い芸人。40代・母70代、実家暮らし。母の介護を見据えて介護職へ転職。
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介護職員のストレスとはどんなこと?

介護職をやっていて、何がストレスになるのかと言えばですね、

圧倒的にスタッフ間のコミュニケーションだと思うんですよね。というか、ぼくがそうです。

具体的にどんなことかというと、

介護職員同士の命令口調

「〜して!」「それ!」「あれ!」「そうじゃなくて!」

こんな言われ方したら、誰だって気分良くないですよね。

ぼくは介護職以外の仕事もしてきましたがね、職場でそんな言葉遣いしたことなかったんです。

介護現場では飛び交っていました。命を守る現場だから、緊急性のある時はその言葉遣いは理解できますよ。でも、日常的になってる施設もあって、慢性化してしまってる現場もあるんですね。

とにかくね、介護施設ってバタバタしてるんですよ。なんでかっていうと、

デイサービスでいうとですね、夕方までに決められたサービスを提供しなくてはいけないので、たとえばね「トイレ誘導」とか「入浴介助」とか「口腔ケア」とか「おやつ」とかですね。

スケジュール通りに作業が進んでないと、みんな焦ってくるわけです。人間、余裕がなくなると本性がでてきますから。

「〜して!」「それ!」「あれ!」「そうじゃなくて!」

となるわけですよね。いやですねぇ。イライラした人と一緒に仕事するの。空気悪くなるし、イライラしても作業のスピード上がりませんし。なにより利用者さんも聞いてますからね。

利用者さんの行動に振り回される介護職員

介護施設ってね、認知症の方がほとんどなんです。というか「認知症介護が介護です」といっても過言ではないんですね。

認知症の方と接したことない人は、実際に接してみるとカルチャーショックを受けると思いますよ。

同じ話を何度もするなんて当然のことで、トイレに行けずに失禁したり、転倒の危険があるのに席を立ち上がってひとりで歩こうとしたり、

もうね、介護職員はあっちこっち振り回されます。

いいから座ってて!」なんて声を上げる介護職員もいるわけです。

ぼくはというと、利用者さんに対してはイライラすることはないいですが、気持ちが焦ることはあるって感じですかね。

悲しいこともある

「〇〇さん、昨日お亡くなりになりました」

介護施設では、珍しいことではありません。

ぼくの勤めているデイサービスでもですね、だいたい半年にお一人くらいはお亡くなりになります。

こればっかりはしょうがないんです。むしろ、お亡くなりになる直前までデイサービスに通ってくださったことに感謝しなければならないですね。

もちろん悲しいですよ。だって数年とか結構な時間を一緒に過ごす方もいますから。仲良くなって感情移入しない介護職員なんていないと思います。

でもね、泣きじゃくったまま仕事をするわけにはいかないじゃないですか。

そういった悲しみを、吐き出すところもあまりないのですよ。介護職員って。

介護職員は文章を書いて発散する

これらのストレスをどう発散するのか。

介護職員の資質としては、ストレス発散が上手ってこともものすごく大事だと思いますね。

ぼくは文章を書いてストレスを発散しています。

何を書いてストレスを発散するのか

「何に対して」「どんな感情で」「どう思ったのか」

イライラも悲しみも、ノートに書いて外に吐き出します。

同僚に話を聞いてももらうのもいいですが、毎回だと同僚からもそっぽ向かれてしまいますからね。できるだけ自分で解決できる方法は持っておいた方がいいですね。

ぼくはnoteを使って書いたりしています。

文章を書くと何でストレス発散になるのか?

文章を書くことがストレスになりそうですよね。

ぼくも最初はそう思っていたんですが、でもね、書いていくうちにいろんなことに気が付くようになったんです。

人間の主観的な思考って、客観的に見つめることって難しいじゃないですか。たとえば、

「なんであの人は言うこと聞いてくれないの?」っていう感情があったとして、頭の中考えているだけだと思考がぐるぐる周りますよね。

「いったん忘れよ〜」と思って他のことをするんですけど、時間が経つとまた怒りがぶり返してきて。

だんだんとね、蓄積されていくんですよ。怒りが。

介護職はよく「感情労働」と言われます。感情を抑えたり、冷静さを保たなくてはいけないケースがほとんどです。自分でも知らないうちにストレスが溜まっていることがあるんですね。

文章にするとですね、その怒りをいったん外に出すことができるんです。主観的な思考を外に出して客観的に眺めることができるんですね。

するとね、なんか他人事のように思えてきて、分析や解決策を考えることができるんです。

文章を書くことがストレスチェックにもなるんですね。ぼくはそうして心を癒しています。

悪口や会社批判は書いちゃダメ

あくまで自分のストレスになっていることを書きます。

他人や会社に対しての、悪口・批判・誹謗中傷は書かないです。

もし、SNSやオンラインツールで書いてしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性がりますから。

それに、悪口とかをこっそり書いたとて問題は解決しないし後味も悪いです。余計にストレスが溜まるだけです。だったら直接言いにいたり、直接意見をぶつけた方が清々しいですよ。

介護職員は日記を書くと介護技術が向上する

とりあえず日記でもいいです。

  • 今日あった出来事
  • 嬉しかったこと・悲しかったこと
  • 明日の予定

箇条書きでもいいので書くといいですよ。

介護記録が簡単に書けるようになる

介護職はとにかく報告業務がたくさんあります。

利用者さんの健康状態だとか、上司への報告とか、ご家族への連絡とか、文章を書くケースってのはものすごく多いんですね。

なので、その練習だと思って、日記つけておくのはとてもいいんです。

介護技術の知識を体系化できる

たとえば、入浴介助の手順とかを文章でまとめておこうと思ったら。

ひとつひとつの動作を丁寧に見直すと思うんですよね。介護技術を言語化できるってことは、誰かに説明もできるってことなので、格段に介護技術が向上します。

やっていることは、マニュアルを作っているのと変わらないですから。

企画・提案書も書けるようになる

日記は自分のために書く文章ですが、ちょっと矛先を変えて誰かに伝えるように書いてみてください。

たとえば新しいレクリエーションのアイデアを、上司に伝えるように書いてみたら。

それはもう、立派な企画書だと思いませんか?

はじめから企画書や提案書を書こうとするとハードルが高いですが、日記を書くようにして考えれば書けるような気がしてきませんか?

介護職員は心を磨く仕事

介護の仕事をしてて思うのが、専門職なので技術とか知識とかは確かに必要なのですが、それよりも大切なのは、

「こころ」だと思うんです。

その職員がいるだけで周りが明るくなるとか、忙しくてイライラした現場が和むとか。

心や感情のコントロールができて豊かな状態でいられるかってことが大事だなぁとおもうんですよね。

認知症の方なんかとくに、イライラした職員が接すると感情が伝播して、喧嘩がはじまったり問題行動が起こったり、もう地獄絵図みたいな感じになることがあるんですよ。

いつも機嫌良く、明るく健全な精神でいることが介護職員としていちばん求められる能力だったりします。

それと、善悪とか良し悪しとか、倫理観も重要。

「これは利用者さんのためになるのだろうか?」

そうした客観性だったり、思いやりも大事です。

自分の心の在り方を作るために、文章を書くってことはものすごく効果があるんです。

勉強することはたくさんありますね。技術もこころも成長して利用者さんを楽しませていきたいです。

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