いい施設で長く働きたいなら介護施設を選ぶ基準を持っておいた方がいい
いま働いている施設は働きやすいですか?
え?もしかして転職を考えたりしてますか?
職場環境については、いつも悩みの中心にあったりしますよね。
ぼくもそうなんですが、
「ここの施設働きやすい!!好き」っていう日もあれば、
「もう、別の施設に行こうかしら」って思うこともあって、
波があると言いますか。気分によって良いところに目が行ったり、悪いところにしか目がいかなかったりします。

こんにちは、のざき寿(ひさし)といいます。デイサービスの介護職員です。
ぼくは今、デイサービスで働いています。
その施設で働き始めて2年になります。今のところ働きやすくて楽しいので、職場を変えることは考えていないのですが、今後どうなるかはわかりません。
今のデイサービスにたどり着くまでに合計3箇所の施設を渡り歩きました。
デイサービスからはじまり、次に老人保健施設で働き、そして今のデイサービスに落ち着きました。
いい施設かどうかを見極めるのって難しいですよね。見学や体験を通じて実際に働いてみないと判断しづらいことが多いです。
職場環境が良くて作業しやすくても、人間関係が終わってたら働きやすい施設とは言えないし。人間関係が良くても、人がいなくて激務であれば長くは働けない。
あなたの働きやすい介護施設の基準ってどんな施設でしょうか。
デイサービスであれば送迎業務があったりしますし、一方で特養とかグループホームなどの施設介護は夜勤があったりしますし、一概には語れないとは思いますが。
ぼくはですね、夜勤はをしたくなかったのでデイサービスで働くことにしました。
数箇所のデイサービスで働いてみて今の施設に落ち着いたわけですが。一番重視していることは、
人です。
人が良ければ働きやすい。ぼくはこれに尽きます。
ぼくは、一緒に働く仲間が自分に合うか合わないかが一番大事です。
介護職は連携プレーが重要だからこそ、人・チームワークが大事だと思っているからです。
では、ぼくは人のどんな部分を見ているか、
職員・利用者さんを含めて語ってみようと思います。
いい介護施設の条件とは
勤務先を選ぶ時に、なにを優先するかですよね。
給料ですか?
休日の多さですか?
福利厚生やキャリアに関するサポート体制ですか?
介護業界は国が報酬を定めている部分がるので、どこも似たり寄ったりな条件ですよね。
なのでぼくは、人間関係とか施設の雰囲気を大事にしています。
介護職員が楽しそうに働いているか
介護は対人支援・対人サービスですので、働く人の存在がいちばん重要になってきます。
いくら最新設備や流行の娯楽を取り入れていても、働いている人が暗かったり態度や姿勢が悪かったりすると台無しなのです。
ぼくは、職員の顔つきを見るようにしています。
怖そうな顔や雰囲気を醸し出している人がいないかどうか。来客のときだけ程よく振る舞っていないかどうかなど。
笑顔で利用者さんと接しているかどうかなどです。
介護職員が明るく挨拶できているか
職員が大きな声で明るく挨拶できているかどうかも重要です。
来客に対し「もてなす気持ち」があるかどうかがわかります。
また、来客への挨拶ができるってことは、来客があることを事前に共有しているということだと思うので働きやすさも確認することができます。
利用者さんの表情は明るいか
利用者さんからも挨拶がある施設は風通しがいい施設でしょう。
閉鎖的な空間だと、お客さんを部外者だと思って警戒します。逆に開放的な空間だと「いらっしゃい!」といったように迎え入れてくれます。
そういった空気を職員が作っている環境は、利用者さんの表情も明るく生き生きとしています。
介護職員の言葉遣いは丁寧か
呼び捨て・タメ口・ちゃん呼び・命令口調・感情的な言葉。
介護施設はバタバタして忙しいので、焦る気持ちが出てしまい言葉遣いが乱暴になりがちです。
忙しくても丁寧な言葉遣いができているかどうか。言葉遣いはものすごく重要です。
身体介護は他の職員と一緒に作業することが多く、人間関係が良好でないと対人ストレスが積み重なってしまいます。離職の原因に対人ストレスが上位にあるのです。
イライラしたスタッフがいると、利用者さんの居心地を壊してしまします。とくに認知症の方はその負の感情を受け取ってしまい、問題行動につながったりします。
年配の介護職員も働いているか
70歳を過ぎても、現役で働いている介護職員は沢山いらっしゃいます。
高齢になっても働ける環境・仕組みがあるということです。
人員不足で働いてもらっているのか、それとも必要とされて働きやすい環境や条件を用意してもらっているのかは、その職員の姿勢でわかります。
人を大事にしている施設がどうかがわかります。
積極的に運動をしているか
積極的に散歩へ行ったり歩行訓練をしたりしているかどうかも大事です。
椅子に座っているだけでは、高齢者はあっという間に足腰の筋力が衰えていきます。認知機能の低下も早くなります。
歩いたり、レクリエーションをして体を動かすことを積極的に行っている施設は、利用者さんのことを大事にしています。ご家族の介護負担のことも考えて、介護のプログラムを組んでいる証拠です。
ボランティアの方が出入りしているか
地域との接点があるかを見ることができます。
積極的にボランティアさんの受け入れをしているということは、地域との接点を持ち介護施設の発信をしていることにもなります。
介護施設は地域の人によって支えられているので、外部の人間も出入りしやすい施設は、開けた施設といえるでしょう。
よくない介護施設とは
簡単に言えば、いい介護施設とは逆のことです。
- 介護職員が暗い
- 挨拶ができていない
- 利用者さんが暗い
- 言葉遣いが乱暴
- 若いスタッフだけしかいない
- 利用者さんが座ったままで
などです。
若い介護職員しかいないのは
一概には言えませんが、
若い人しかいないということは、経験を積んだ介護職員が残っていないということが言えます。これは人生経験という意味合いも含みます。
介護職員は資格がなくてもできる仕事なので、単発でアルバイトしたり派遣で短期間だけ働いたりもできてしまいます。
人材不足で困っている施設が多いので、そうした雇用で人材を確保するしかないというのも現実としてあるのです。
人が頻繁に入れ替わる施設は、サービスの質が向上していきません。また利用者さんとの人間関係が積み重なっていくことも少ないです。
指導する立場の人間がいるかどうかも大事です。
なので、ある程度年配の方も働いている施設というのは、決して悪いことではないのです。
介護施設はどこも一緒、ではない
介護施設で働く人も・介護施設を利用する人も、
「介護施設はどこも一緒でしょ」
なんて考えていると、全く違う結果になります。
ぼくは3か所目で働きやすい環境に巡り会えましたが、合わない施設ばかりに飛び込んでしまい、職場を転々とする人は結構います。
利用する方も、いろんな施設と契約してしまい「どこが良いのかわからないから、どこでも一緒」と諦めている方もいます。
ですが、介護施設は1日の時間の大半を過ごしたり、終のすみかになる場所です。
極端な話、介護施設で寿命が伸びたり、介護がより楽になったり大変になったりすることもあるのです。
施設選びは簡単ではありませんが、介護施設の基準を持っておくと判断材料になります。
ぼくも介護職員として、いい介護ができるように意識していきたいと思います。