自分が介護職員に向いていると思う理由
ぼくは、介護職員になって丸3年(2024年10月現在)になりました。
正直ここまで続くとは思ってませんでしたね。自分でもビックリしています。
そして、これから先も介護職員としずっと働いていくと思います。どうしてかって?そりゃぁ、介護職が楽しいからです。
介護現場で働いて3年経ったということは、介護福祉士の試験が受けられますしね。継続して勉強も続けていくつもりです。
介護職をやる前のイメージって「きつい」「きたない」「きけん」でしたよ。でも、介護のことを学び始めて、そんなことは180度変わりましたけどね。
こんにちは、のざき寿(ひさし)といいます。元お笑い芸人です。noteで介護をテーマにしたエッセイを書いています。
ぼくは介護の仕事をする前は、ホームページ制作会社でWebエンジニアとして企業のホームページを作っていました。
ぼくはね、Webエンジニアの仕事、向いていなくてですね。ぜんぜん楽しくなかったんですね。まぁ楽しい時期もあったんですが、向いていなくて。
どうしてそう思ったのかというと、
介護の仕事をしたら楽しかったし、介護の仕事のほうが圧倒的に評価されるんですよ。
そりゃぁ、評価されたり成果が出る仕事の方が楽しいですよね。
ぼくは介護の仕事に向いていると思う
なんで「ぼくは介護の仕事に向いている」と自信をもって言えるのか。
その理由を具体的に書いていこうと思います。もし介護職に就こうと思っている方がいれば、自分の適性を判断するための参考にしていただければと思います。
じいちゃんばあちゃんの話を何回でも聞ける
介護施設に来ている高齢者の方は、そりゃぁもう、何回でも同じ話をします。
「わたしね、血圧高いでしょ。高くなり過ぎて3回倒れたことあるから。」
この病気自慢を合計で100回以上は聞いています。
ただ聞くだけじゃありませんよ。「え〜!そうなの!」ってな感じで、はじめて聞いたようなリアクションを取ります。
間違っても「そのもう何回も話聞いた〜」みたいな、話を遮るようなことはしません。そんなことを言ってしまったら、相手に気を遣わしてしまいますからね。
まったく、イライラすることはないんです。
お笑い芸人をやっていたからですかね。漫才のネタなんか、飽きるまで何回も練習したし。
感情のコントロールができる
働いていればね、イライラすることもありますよ。
基本、忙しいですからね、介護施設って。もうね、バッタバタの日もあるんです。
利用者さんに対してじゃなく、一緒に働いている他の職員に対してイラっとすることがありますね。忙しくなってくると、職員間のコミュニケーションがだんだん雑になってくるんですよ。
「あれやって!」「これやって!」とか。
命令口調とか、敬意のないタメ口だったりとか。ぼくはそういう人には近づかないようにしますね。
そのままの口調で、利用者さんに対する言葉使いまでキツイ職員もいますね。声が耳に入ってくるだけで嫌ですねぇ〜。
ぼくはね、利用者さんの前ではパッと切り替えられるんです。感情を引きずらないといいますか。アンガーマネジメントってやつですかね。
あ、これも芸人のときに培ったスキルかもしれません。相方とめっちゃ仲悪かった時があったんですが、舞台に出ていく時は「はいど〜も〜」って、元気に出て行ってましたから。
毎日運動をして体を鍛えている
介護職って、いってみれば肉体労働ですから。体が強くて健康でないとやっていけないんですね。
ぼくは毎日、ランニングと筋トレを欠かさずやっていて。おそらく10年くらいは継続してやってますかね。
なので、肉体的にキツイと思ったことはそんなにないです。
体力のない人には結構きついところはあるんですね、介護職って。とくに入浴介助とかはものすごい汗かきますし。元気のない顔を高齢者の前でできないですから。場が暗くなってしまうでしょ。
コミュニケーション能力がある
自分で言うのもなんですが、ぼくはコミュニケーション能力がある方だと思います。
なんでかっていうと、
- 相手の言わんとしていることを察する能力がある
- 相手にわかりやすく物事を伝えることができる
- 相手から情報を引き出すことができる
こうしたことが、割と得意だからです。
介護施設に来ている高齢者の方は、上手に物事が伝えられなかったり、耳が遠くなっていたりして、話が聞き取れない方も多くいらっしゃいます。
そんなとき、相手の立場に立ったコミュニケーションができないと、ほとんどのことがうまく伝わりません。
また、高齢者の話を聞くことも大事なんですが、介護職は高齢者から話を聞き出すことも同じくらい大事なんですね。
というのは、趣味や仕事の話をすると脳の活性化になったり、ケアの糸口になったりしますし、困りごと・悩みごとなんかも聞き出さなくてはいけないからです。
介護業界ではアセスメントっていいますね。
これも芸人してた時の経験が生きているかもしれません。合いの手入れたりガヤを入れたりツッコミをしたり話を振ったり、無意識のうちにやってしまいますから。
介護現場では「笑い」を意識している
笑いって大事なんです。
人間、笑っているときって怒れないじゃないですか。いや冗談じゃなくて。
認知症の方と接しているとですね、認知症の方って感情にものすごく敏感なんです。失語症などで言葉の理解が難しくなると、感情のセンサーが敏感に働くと言いますか。
認知症の方は、周囲の不穏な空気を受け取って機嫌が悪くなったり、暴言・暴力がでてしまうことがあります。
笑いが絶えない環境であれば、割とそういったトラブルは起こりにくいんですね。これマジで。
笑いを意識して場を和ませようとするのですが、これが思いのほか大事だったりします。
アコギで弾き語りができる
ぼくは趣味で、アコースティックギターの弾き語りをしています。もともと、好きなミュージシャンの歌を歌いたいってだけだったんですけどね。
これがですね、思いのほか介護施設で役に立ってですね。
「瀬戸の花嫁」とか「上を向いてあるこう」とか「川の流れのように」とか、弾き語りで歌うとですね、盛り上がったり泣き出すじいちゃん・ばあちゃんまで出てくるんですよ。
「芸は身を助ける」とは、このことですね。
懐かしい歌を歌うことが、回想法といって昔の記憶を思い出す脳トレにもつながるんです。音楽療法ってあるくらいですから。
まだまだ介護職に向いていることはありそうですが、だいたいこんな感じです。
介護の専門知識を学ぶことが楽しい
介護って、学び始めると奥が深いんですよ。
ひと言で言えば「生きるってなんだ」みたなことだったりするんです。
人が生まれて、歳をとって死んでいくまで。どんな人生を歩んできたかとか。そんな哲学的なことから介護技術だったり医療知識だったりも学んでいかなくてはいけなくてね。介護職って。
ただ「排泄」「入浴」だけをしていればいい、なんてことはないです。新しい発見があって楽しくて。
ぼくは、そうした学びがあることが楽しいですね。
介護職員に向いていない人とは
逆に介護職に向いていない人ってのはどんな人か。
それはですね、介護職をやってみないとわからないですね。
というのは本当で。介護職って生活する上での知識がそのまま役に立ったりするので、たとえばぼくだったら「飲食店のアルバイト経験」がものすごく役に立っていますし。
こうしてブログに文章を書いていることも、介護記録を書くのに役に立っていますから。
まぁ、おじいちゃん・おばあちゃんが好きなら大丈夫だと思います。
介護職の楽しさ・やりがいとは
なんといっても、利用者さんから
「ありがとうね」
って言われること。これが嬉しいですね。
介護の仕事は、感情を揺さぶられることが多くて、
「え〜!」
「うそやん!」
「んなアホな!」
じいちゃん・ばあちゃんに、振りまわされております。それが楽しかったりします。
入院して、歩けなくなった利用者さん。リハビリを頑張って歩けるようになった時、自分のことのように嬉しくて感動しますよ。
ぼくはそんな光景に勇気をもらっていますし、しっかりやりがいを感じていますね。