自分が介護職員に向いていると思う理由を考えてみた
みなさんどうですか?
あなたは介護職員に向いていますか?
誰しも「自分が介護職員に向いているかどうか」一度は考えたことがあると思います。
ぼくはというとですね。
ぼくは介護職員に向いています。自分ではそう思っています。
なんでかと言うとですね。
介護の仕事が楽しいからです。
だいぶざっくりとした理由ではございますが、

こんにちは、のざき寿(ひさし)といいます。元お笑い芸人です。noteで介護をテーマにしたエッセイを書いています。
介護の仕事をしている人の中にはいろんな方がいますよね。
介護・福祉の仕事に興味関心があって、熱い気持ちで働いている方もいれば、いろんな仕事を転々として、消去法で介護の仕事をやっている方もいます。
転職先が見つからず、介護の仕事をしてる方もいますね。
ぼくはですね、70歳を過ぎた母親と同居してるんですね。将来、母親の介護を考えて初任者研修の資格を取ったんです。
資格取ったからには、一度現場で働いてみようと思い、そこから介護職の面白さに気づいてハマった感じです。なので、福祉・介護のことについては全くの無知で関心興味もなかったんです。
そんなぼくでも、介護職員になって丸3年(2024年10月現在)になりまして。
正直ここまで続くとは思ってませんでしたね。自分でもビックリしています。
介護職をやる前のイメージって「きつい」「きたない」「きけん」でしたよ。でも、介護のことを学び始めて、認識は180度変わりました。
そこで、なんで自分が介護職に向いているかを考えてみようと思います。
もし、共感してもらえるならあなたも介護職に向いているかもしれませんし、共感できないとしたら、それはそれで自分の価値観を尊重しましょうね。
なんやそれ。
介護の仕事に向いていると思う理由
いろいろ思いつきますが、
いちばんは、じいちゃん・ばあちゃんが面白いってことですね。
あなたの施設にもいませんか?
下ネタばかり言ってくるおじいちゃんとか、やたら口の悪いおばちゃんとか。
そのまま接するとややこしい部分もありますが、ちょっと引いて距離をとってみると、
「この方は、どんな人生を歩んできたのだろうか」と、
興味津々で接することができるんです。ぼくは。
じいちゃんばあちゃん・利用者さんの話を何回でも聞ける
介護施設を利用者さんは、認知症の方が多いですよね。
ぼくはデイサービスに勤めていますが、半数以上の方が認知症です。軽度の方から中程度・重度の方と様々ですが。
そりゃぁもう、何回でも同じ話をしますよね。
「わたしね、血圧高いでしょ。高くなり過ぎて3回倒れたことあるから。」
「俺は若い時から起業してな、40年ずっとその仕事をしてきた。」
このお話、合計で100回以上は聞いています。
そんなもんかと思わないでくださいね。業界にいる年数に応じて比例して増えていくものですから。
ただ聞くだけじゃありませんよ。「え〜!そうなの!それはすごい!」ってなはじめて聞いたようなリアクションを毎回していたりもします。
そんなのは当たり前だって?
ですよねぇ〜。
間違っても「そのもう何回も話聞いた〜」みたいな、興醒めするような返しはしません。
ぼくね、そういったコミュニケーションで、イライラすることがまったくないんです。
お笑い芸人やってたからかなぁ。
心の中で「さっき聴いたわ!」ツッコムことはありますよ。それを楽しんでいます。
あなたはどうですか?
イライラとか感情のコントロールができる
働いていると、イライラすることはありますよね。
イライラすることがないっていう人は、もうロボット?なのかも。それか悟りを開いた方?インド旅行でチャクラ的なものが開きました?
ぼくの働いているデイサービスも例外でなく忙しいです。
介護施設って、どこも、バッタバタですよね。
この記事にも介護職員のストレスについて書きましたけど、利用者さんに対してじゃなく、一緒に働いている他の職員に対してイラっとすることがありますね。
忙しくなってくると職員間のコミュニケーションがだんだん雑になってくるんですよね。
「あれやって!」「これやって!」とか。
命令口調とかタメ口だったりとか。ぼくはそういう人には近づかないようにしますね。
そのイライラした感情を利用者さんに対してぶつけている職員もいましたが、論外ですね。
ぼくはね、利用者さんの前ではパッと切り替えられるんです。感情を引きずらないといいますか。アンガーマネジメントが割とできます。
これも芸人のときに培ったスキルかもしれませんね。
相方とめっちゃ仲悪かった時があったんですが、
もうね、飯食ってる姿がムカつくとか同じ空気吸ってるだけでムカつくとか、そんな時もありましたよ。芸人がよく言うでしょ。あれほんとです。でも、
舞台に出ていく時は「はいど〜も〜。ふたりで頑張っていかなかんなぁ〜言うとりますけども」って、元気に出て行ってましたからね。
身体介助をトレーニングだと思っている
介護職って肉体労働です。体が強くて健康でないとやっていけない。
ぼくは毎日、ランニングと筋トレを欠かさずやっていて。おそらく10年くらいは継続してやっています。
介護の仕事をしているから体を鍛えているわけじゃなく、そもそもトレーニングをしていたんですね。
なので身体介助は、筋トレですし、
フロアを走り回ったりするのは、有酸素運動だと思っています。
介護の仕事は健康の知識も学ぶ必要があるので、仕事をすればするほど健康になっていっているんじゃないかと思っています。
110/80 65
たしか血圧と心拍数このくらいです。
171センチ・59キロ・BMI20
このくらいだったと思います。
介護はトレーニング。発想の転換ってやつでしょうか。一石二鳥ということかもしれませんね。
コミュニケーション能力がそこそこある
自分で言うのもなんですが、ぼくはコミュニケーション能力がある方だと思います。
ん?エビデンスですか?
- 相手の言わんとしていることを察する能力がある
- 相手にわかりやすく物事を伝えることができる
- 相手から情報を引き出すことができる
こうしたことが、割と得意だからです。
介護施設に来ている高齢者の方は、上手に物事が伝えられなかったり、耳が遠くなっていたりして、コミュニケーションが取りづらかったりしますよね。
高齢者の話を聞くことも大事なんですが、介護職は高齢者から話を聞き出すことも同じくらい大事です。
趣味や仕事の話をすると脳の活性化になったり介護計画の糸口になったりしますし、困りごと・悩みごとなんかも聞き出さなくてはいけないからですね。そうそうアセスメント。
相手の立場に立ったコミュニケーションが、自分で言うのもなんですが少し自信があります。
これも芸人してた時の経験が生きているかもしれません。
漫才で相槌やガヤを入れたりツッコミをしたり話を振ったり、意識してやってましたから。
介護現場では「笑い」を意識している
笑いって大事なんです。
人間、笑っているときって怒れないじゃないですか。いや冗談じゃなくて。
認知症の方って感情にものすごく敏感ですよね。失語症などで言葉の理解が難しくなると感情のセンサーが敏感になるのでしょうか。
周囲の不穏な空気を受け取って機嫌が悪くなったり、暴言・暴力がでてしまうことがありますよね。
それもこれも、笑いがある環境であれば、割とそういったトラブルは起こりにくいんです。マジで。
だから意識して声を出して笑うようにしてますし、利用者さんと接するときはまず笑顔を作ってから接するようにしています。
これ、ガチで効果あります。
アコギでなんちゃて音楽療法ができる
「瀬戸の花嫁」とか「上を向いてあるこう」とか「川の流れのように」とか、弾き語りで歌うとですね、盛り上がったり泣き出すじいちゃん・ばあちゃんまで出てくるんですよ。
ギターを引き出したのは30半ばくらいからでしたけど、多少下手くそでもね、利用者さん耳が遠かったりしますから、気にしなくていいんです。
「芸は身を助ける」とは、このことですね。
懐かしい歌を歌うことが、回想法になりますし脳トレにもつながりますしね。
介護記録を書くことに抵抗がない
こうしてブログを書いている通り、
文章を書くことに抵抗がないし、むしろ文章を書きたいと思ってるくらいなので、介護記録とか書くときに役に立ってますね。
どうですか?あなたは報告書とか企画書とか、書くの好きですか?
介護の専門知識を学ぶことが楽しい
介護って、学び始めると奥が深いんですよね。
ぼくは「生きるってなんだ」みたなことを考えたりもします。
人が生まれて歳をとって死んでいくまで。どんな人生を歩んできたかとか。
哲学的なことから介護技術だったり医療知識だったりも、介護の仕事をする上で学んでいかなくてはいけないですよね。
介護はただ「移動」「排泄」「入浴」だけをしていればいい、なんてことはないです。
ぼくは、仕事するたびに新しい発見があって楽しいです。
介護職員に向いていない人とは
世の中にたくさんの仕事・労働があるじゃないですか。
介護って、給料安いって言われています。
「こんな給料でやってられるか!」って思う人は、他の仕事の方がいいのかもしれませんね。
でもちょっと待ってくれ。介護の仕事は給料が安いってことは、はじめからわかっていましたよね。とも思うんです。
なので、仕事の悪いところだけにしか目がいかない状態を、いちど振り返ってみた方がいいのかもしれません。それは介護の仕事に限ったことじゃないです。多分。
介護の仕事は、今までも人生経験が全て活かせる稀な職種だと思っています。
それはですね、介護職をやってみないとわからないですね。
たとえばぼくだったら「飲食店のアルバイト経験」が生活支援でものすごく役に立っていますし。
まぁ、おじいちゃん・おばあちゃんが好きならきっと大丈夫だと思いますが。
介護職の楽しさ・やりがい
なんといっても、利用者さんから
「ありがとうね」
って言われること。これが嬉しいですね。直接感謝を言われる仕事って、やりがいにつながっていきますよね。
介護の仕事は、感情を揺さぶられることが多くて、
「え〜!」「うそやん!」「んなアホな!」
毎日、じいちゃん・ばあちゃんに振りまわされておりますが、それが楽しかったりします。
入院して歩けなくなった利用者さん。リハビリを頑張って歩けるようになった時、自分のことのように嬉しくて。
ぼくはそんな光景に勇気をもらっていますし、しっかりやりがいを感じていますね。